CONCEPT
ミラタップがサンワカンパニーから社名変更後にオープンした第一号新店舗、京都ショールームを設計した。歪んだ扇形のようなプランを持つ40坪ほどの場所で、中央に大きな柱があり、矩形にレイアウトしても常にどこかがヘタ地になるような異形の難しい一室だった。ただ一方で、御池通から南に一本奥まっており、車通りは少ないながらも常に歩行者や自転車が行きかう、すぐそこに京都の日常が流れているような親しみ深い通りに面していた。 そこで、どこにも正対させないように、バラバラに壁を配置し、正面性を無くした。街に対して構えがないので、展示された商品も、街に投げ出されたように雑多に点在している。またカウンターには京都の友禅染板の古材を利用した。路地に迷い込むようにふらりと立ち寄ってもらえるような、そんな親しみを感じてもらいたい。